家庭?なにそれ?

最近は寝取られモノの話を読むのが面白くて仕方が無い。女が男に隠れて不倫しててバレて、泣き叫んで許しを請う姿に心が揺れるけど、やっぱり旦那は無理だと悟って離婚ってシチュエーションが一番ドキドキする。
……何でだろうな。贖罪かな? 違うなぁ。家庭ってのは飯食って風呂入ってから自分の好きなことをして寝る場所じゃねぇの? そんなとこに何か他に残ってるのかいジョニー? 俺はわからねぇよ。

「心配は要らないぜマイケル。そんな貴方に……ウルトラスーパーデラックスクリーナー!! ほぉら、こいつをスポンジにつけてゴシゴシと擦るだけで……」
「OH!ファンタスティック!すげぇぜ! どんどん過去の思い出が取れていくよ! どれも薄汚い泥だらけの嫌な思い出ばかりだぜ!」
「チッチッ、すごいのはこれだけじゃないんだ。この専用電動ブラシをつければ……」
「WOOOH!ミラコー! 自分がどんどん磨かれて、生まれ変わった気がするぜ! まさに革命的だね!」

とか冗談はさておき、いくらウルトラスーパーデラックスクリーナーを使っても、人間の記憶なんて簡単に消えるものではない。小さい頃の嫌な思い出なら尚更。だから家庭を大切にしない奴は嫌いだし、わざわざ浮気してまで壊そうとしているのを見ると、本当にもうダメ。望んでも手に入れられないものを、簡単に捨てる心理が全く理解できない。元から幸せな人は、いっぺん無くならないと分からんのかもしらんね。
ちなみに、そんな話をする気になったのは、ある人の一生のお話を読んだから。単身赴任先で必死に妻と子のために働いてきたのに浮気されて……というのはさすがに気が重くなった。浮気やら修羅場の話はみんな不幸で終わるのが通例ですが、こんなに誰も幸せにならない話は久しぶりだった。でも、こういう話を読むのは当分止められそうにないのは困ったもんだ。