受けの反対語は?

墨攻」という映画を見てきました。春秋戦国時代、趙は燕攻めの橋頭堡とすべく、小国の梁に10万の大軍で攻め込んだ。梁は墨家集団に援軍を頼んだが、来たのはたった一人。その一人の援軍が知恵を駆使して10万の大軍を打ち破る映画だ、と聞いて私の胸は少年のようにときめいていたのでした。ちょうど横山光輝三国志みたいに「げぇっ、関羽!」(ジャーンジャーン)とか「げぇっ あれは孔明 死んだはずでは」とか、そんなシーンばかりなのかと思ってました。
……重い。重すぎる。戦は憎しみの連鎖を巻き起こして、そして新たな戦を生む。根っこにこのメッセージが流れてるから、戦争の悲惨さばかりがクローズアップされる、本当に重い映画に仕上がってた。いっそのこと最初っから降伏してればよかったんじゃね? いずれ秦に統合されてしまうんだからさw
あと、字幕がちょっと納得いかなかった。「梁王万歳!」とか言ってるけど、皇帝以外に万歳ってのは使わないんじゃなかったかなぁ。 尤も、春秋戦国時代には未だ「皇帝」という概念が無いから、普通の君主にも使ったのかな。あとは、主人公が王様に(挑発のため)降伏を勧める場面で「邯鄲に行って申し開きを……」と、何の前触れもなく言ってくる。文脈から趙の都なんだな、と読み取れなくも無いけど、いきなり不親切すぎるんじゃないか。普通の人は邯鄲=趙の都という図式は出てこないぞ。この辺り、どうしても何の時代背景も考えずに訳したように思えてしまう。
でも、見応えは十分です。火計のシーンが(色々な意味で)凄かった。見終わった後、同行者と映画について語り合いたい人には良いんじゃないでしょうか。ボクは一人で行ったから、話す相手も居なかったけどねアハハハ!